東京国際大 4 0 0 0 0 0 1 0 1 6杏林大 1 0 0 0 2 1 0 1 0 54月27日:岩槻川通公園球場東京国際大 向後、馬殿、伊田、坂本、氏家 - 小谷杏林大 井原、倉田 - 丸山突然ですが岩槻川通公園球場から秋葉原に直行したことってありますか?近所でもないですが別にそんなに遠い距離でもないのでそれぐらいの行動ならとったことある人はいると思いますが。で、私この日は秋葉原でサイン会のイベントに参加しようとしていたんですよ。その開始時間が17時だったからその時間までゆっくり東京新大学野球のふた試合見てからその足で行こうか、な~んて余裕ぶっこいていたらまさかの第1試合が長ったらしい試合で…(汗)。激闘といえば聞こえはいいですけれど、なんでその日の用事が野球だけの時はあっさり終わるくせに試合後に用事があるときに限ってダラダラ時間が掛かるんですかねぇ(苦笑)、2試合目見るのを諦めざるをえませんでした。↑サイン会には間に合ったからまぁいいんですけれど。試合開始早々、杏林大先発の井原拓海(1年)に対し先頭打者1番セカンド友森竣也(4年)が粘って四球で出塁、続く2番センター山城太地(4年)がきっちり送りバントをするとこれで井原のリズムが狂ったか、この後3番レフト岡田裕哉(3年)と4番ライト五百蔵祐輔(4年)に連続四球で満塁となったところで国際大5番DH林亮輔(4年)が一・二塁間を破るタイムリーで東京国際大が早速先制、更に続くキャプテンで6番ショート近藤雄介(4年)も力強いセンター前タイムリーでもう1点。とどめはキャッチャーで普段から強肩(今日も盗塁を刺していました)など守備面では高い評価を得ているもののどちらかというと打つ方ではそれほど期待されていない(爆)感のある7番小谷翔太(3年)が井原の初球をセンター前に弾き返す2点タイムリーヒットを放ち国際大が1回表で一挙4点を上げ、先発井原もこの回限りであっさりマウンドを降ります。しかし対する国際大側先発の向後裕貴(3年)もどうもフラフラした感じ。↑投球フォームが下手投げ寄りな個人的に好みのピッチャーなのですが…1回裏の杏林大の1番センター竹内理徳(3年)がいきなり右中間を破るツーベースヒットで国際大楽勝ムードになりそうな流れを早速阻止したところで、続くキャプテン元木康陽(4年)が送りバントをするとなんとボールを捕球したサード今井翔大(3年)投げようとした瞬間すべってその場で尻もち(このせいかどうかはわかりませんが今井は2回に交代してしまいました)して一塁へ投げられずノーアウト一、三塁。そして迎えるは今季の杏林大で最も怖い打者といってもいい3番ライト相羽涼平(4年)相羽は動揺している投手向後及び三塁手今井の隙を見逃さず三塁線へサード強襲の強い打球を放ちこれがタイムリーヒットとなって杏林大も早速1点を取り返します。ですが杏林大のチャンスが続く中、向後もここは後続の4番キャッチャー丸山陵司(3年)を空振り三振などして後続を断ちこの回は1失点で食い止めます。ちなみに結果論からいえばこの後も度々丸山辺りが打線のブレーキになっており、それが今回の杏林大の敗因といえなくもないのですが。杏林大は2回から急遽マウンドを2番手の倉田暁平(1年)に託す状況になりましたが、倉田はこの後奮闘し球威を感じさせる力強い投球でそれ以上の国際大の追加点をしばらく防ぎます。倉田の好投に応えたい杏林大打線ですが、ヒットや四球で毎回のようにチャンスを作るもあと一歩のところで打線が切れてしまい得点を奪えずという状況がしばらく続きましたが5回裏、この回先頭の竹内がレフト線へツーベースヒットを放つという1回裏と似たような状況でスタートすると続く2番元木がこの回もきっちり送りバントで続く3番相羽がもう完全に杏林大打線に球筋を見極められているような向後の甘い球を逃さずライトオーバーのタイムリーヒット!更にその後も杏林大もう1点追加して1点差まで追い上げると、続く6回裏には9番セカンド小出亮太(2年)がヒットで出塁したのに続いて今日絶好調の1番竹内がライト前タイムリーヒットを放ち、杏林大が4点差を跳ね返しとうとう同点に追い付きます。普通ならば追い上げる側に流れがいきますが、さすがにそこは今季リーグでまだ無敗の国際大。同点に追い付かれた直後の7回表に、ここまで好投の杏林大2番手倉田から先頭の山城が粘って四球で出塁し三塁まで進むと五百蔵のヒットなどでつないで先制タイムリーを放っている5番DH林がセカンド強襲のタイムリーヒットを放ち再び突き放します。しかし杏林大もまだ諦めず8回裏に今日辺りが止まらない1番竹内が右中間を破る長打を放つと続く2番元木と3番相羽が連続四球で満塁となり、これまで打線のブレーキとなっていた4番丸山がさすがにここではきっちり犠牲フライを放ってまたまた同点に追いすがります。ですが国際大も勝負を諦めないのは同じ。9回表にここまでずっと杏林大のマウンドを守っていた投手の倉田が最後の力を振り絞るかのように友森と山城を連続内野ゴロに打ち取り、9回裏杏林のサヨナラかもしくは同点のまま延長か!?という空気が球場内によぎったところで3番岡田が右中間を破るヒットを放つと杏林大外野も乱れもあって岡田は一気に三塁へ。4番五百蔵を四球で歩かせ次打者に勝負をかける倉田ですが対する国際大は代打の切り札中西風太(4年)を送り中西は期待に応えるライト前タイムリー!勝ち越し点を入れます。そして9回裏にはこれまで継投継投の国際大、なんと昨日完封したばかりのエース氏家優悟(4年)を投入の完全必勝態勢!氏家もその期待に応え簡単にツーアウトまで取ります。ですが杏林大もここで代打攻勢、なんとツーアウトからランナーを得点圏に出し粘りを見せると氏家は今日当たりまくっている竹内を四球で歩かせ二死満塁の状況から2番元木と勝負というこの回の表とそっくりな状況となります。打席の元木もそれを意識したかファールで粘って粘ってフルカウントまで粘りましたが、さすがは国際大エースにして現在の東京新大学野球リーグナンバーワン左腕の氏家が元木を空振り三振に切って取りゲームセット!東京国際大が杏林大の半分以下の安打数ながらチャンスは確実にモノにする試合巧者っぷりをみせつけて開幕より負けなしの連勝を伸ばしました。
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用事があるときに限ってダラダラ 東京新大学野球2014春季 ~東京国際大×杏林大 第2戦
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チャンスを積み直すこと 東京新大学野球2014春季 ~東京国際大×流通経済大 第2戦
東京国際大 0 0 0 0 0 0 2 0 0 2流通経済大 1 0 0 0 0 0 2 0 x 35月4日:岩槻川通公園球場東京国際大 向後、氏家、坂本 - 小谷、伊藤流通経済大 阿部、生田目 - 角田昨日拙攻の連続で東京国際大の前にサヨナラ負けを喫してしまった流通経済大ですが、今日の第2戦は序盤から速攻を仕掛けてきます。1回裏、1番センターの高橋俊(2年)が四球で出塁すると盗塁を敢行!国際大キャッチャー小谷翔太(3年)の送球も素晴らしかったのですが(現に別のイニングで小谷は盗塁を刺しています)、高橋の脚の方が間一髪速く盗塁成功。キャプテン菊地慎吾(4年)がサード方向へのヒットで高橋を三塁へ送ると打席に入った4番ライト吉沢佳祐(4年)。吉沢は甘い球を逃さず一・二塁間を鋭く抜くタイムリーヒット!流経大が先制します。しかし初回に失点を喫したものの国際大先発の向後裕貴(3年)は粘りのピッチングで、低めいっぱいに速球・変化球が決まった時は流経大バッターは何もできずに見逃し三振になるなど素晴らしい球もしばしば投じ、その後は流経大打線の追加点を許しません。東京国際大は昨日に続き拙攻の連続、流経大先発の技巧派ピッチャー阿部勇星(2年)の前に今日も毎回のようにランナーを出すも要所では阿部の前に打ち取られてしまいます。6回表などこの回先頭の3番レフト岡田裕哉(3年)が上手く流してレフト前ヒットで出塁。続く4番ライト五百蔵祐輔(4年)がバントするとボールは水をまいたばかりのグラウンドの三塁線ラインぎりぎりを転がり続けて切れずにとまり結果的に内野安打。そして5番DH中西風太(4年)にストレートの四球でノーアウト満塁の大チャンスを国際大がつくるも、ここから阿部が踏ん張り、6番ショート近藤雄介(4年)を変化球で空振り三振・7番キャッチャー小谷を遊ゴロゲッツーに打ち取り無失点で切り抜けます。しかしチャンスを潰してもあきらめずに再び初めからチャンスを積み直すことができることこそ国際大打線の真骨頂。ノーアウト満塁の最大のチャンスを潰した直後の7回表、1死から9番サード鈴木邑基(2年)がヒットで出塁。そして2番センター山城太地(4年)は四球、3番岡田は遊ゴロも俊足を飛ばして一塁セーフの内野安打で二死ながら満塁のチャンスを再び作り上げます。実は今日の流経大先発の阿部は相手の左打者に苦しんでいる傾向があり、このイニングで塁に出た鈴木・山城・岡田はいずれも左打ち。そしてここで迎える打者はやっぱり左打ちの4番五百蔵。五百蔵は阿部の甘い球を見逃さずしっかり捉えて一・二塁間を鋭く抜ける2点タイムリーヒット!国際大が逆転に成功します。しかしもう後がない流経大は昨日と違ってここで踏ん張り、その即裏である7回裏、疲れが見え始めボールが浮きあがったり低めコーナーを突く変化球がおもいっきり流れたりし始めていた向後を攻め、ランナー二・三塁の状況を作ります。対する向後も最後の力を振り絞るかのようにツーアウトまで取り、ここで国際大は昨日延長戦まで完投したエース氏家優悟(4年)を投入し万全を期します。そして迎えるバッターは先制タイムリーの吉沢でしたが氏家の投球の前にセンターフライに打ち取られ一瞬チャンスが消えたように見えた…のですがまさかの国際大センター山城がその打球を落球!その隙にランナー二人がかえって、あきらめない流経大が再び勝ち越すと、流経大も先発クラスのピッチャー生田目翼(2年)を投入しこちらは8、9回を無失点で切り抜け流経大が勝利、勝負を第3戦に持ちこしました。よく、同じチャンスは二度と来ないから絶対に逃すな!なんてこと言いますが、チャンスを逃さないことよりもチャンスを潰してもくさらず・あきらめずにまた最初から積み直せばいいんだ・またチャンスは来るんだ、と前向きな姿勢でいることの方がずっと大切なような気がしますね。
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先頭はまた友森 東京新大学野球2014春季 ~東京国際大×創価大 第1戦
東京国際大 4 1 0 0 0 0 0 1 0 6創価大 0 0 0 0 0 0 3 0 0 35月24日:県営大宮公園野球場東京国際大 氏家、坂本 - 小谷創価大 小松、福岡、池田 - 寺嶋本塁打:花本(創価大)1号東京新大学野球2014年春季シーズンもいよいよ最終節。勝ち越した方がリーグ優勝となる事実上の優勝決定カード、東京国際大と創価大の1戦を観戦しに久しぶりに埼玉県は県営大宮球場にいってきました。というか東京新リーグの公式戦をこの球場でやること自体、結構久しぶりな気がするなぁ。この大事な1戦を任された創価大の先発はエース格の小松貴志(3年)でしたが、大事なところで球が高めに浮くという、いつも安定したピッチングな彼の中で数少ない欠点がこの試合に限ってもろに出てきてしまいました。試合開始早々の1回表、国際大の1番セカンド友森竣也(4年)が小松の甘めに浮いた132kmの真っ直ぐを捉えてレフトの頭上を越えるツーベースヒットを放つと、続く2番DH岡田裕哉(3年)が送りバントも三塁送球→セーフでノーアウト一・三塁の状況。ここで打席に入るは今日打順が3番のサード鈴木邑基(2年)。鈴木は小松の不用意に浮いた125kmの球を逃さず思いっきり引っ張ると打球はファースト頭上を越えるライト前タイムリーヒットとなって早速国際大が先制します。小松は動揺がピッチングにも反映されたか続く4番ライト五百蔵祐輔(4年)に思いっきりデッドボールでノーアウト満塁にしてしまいます。続く5番レフト中西風太(4年)は落ちついて遊ゴロに打ち取り、遊ゴロゲッツーの間にランナーはホームインで1失点は仕方ないね―― というシーンを誰もが思い描いた瞬間にピッチャー小松の動揺が伝染でもしたのか創価大ショート花本太紀(3年)がボールを掴み損ねたかまさかのエラーでその間に現実ではランナー二人が還り国際大3点目。更に7番ショート近藤雄介(4年)遊ゴロの間にもランナーがホームイン、この回の国際大は、安打は友森と鈴木の放った2本だけながら創価大の珍しい守備の乱れもあって一挙4点を上げます。創価大の動揺はまだ鎮まっていなかったらしく2回表に早くもイニングの先頭打者に戻っていた1番友森が今度は甘く入った小松の変化球をピッチャー返しのセンター前ヒット。続く2番岡田がフルカウントまで粘った隙に友森盗塁、そして岡田が二ゴロで、一死三塁の状況か―― というシーンを誰もが思い描いた瞬間に今度は創価大セカンド正木健太郎(3年)がエラーで現実はノーアウト一・三塁の状況に。そして先制タイムリーの鈴木が今度こそは遊ゴロ併殺も、その間に友森がホームに入り国際大、試合序盤で5点の大量リードを得ます。創価大先発の小松。昨年は2年生ながらエース格として活躍し2年秋にはタイトルを総なめしてリーグ屈指の投手として君臨しながら、より球威・球速があってプロスカウトも注目していた先輩の石川柊太(現福岡ソフトバンク)の方に世間的な注目は集まってしまい、その石川も卒業して今年は誰からも注目を集めるエース…と思いきや開幕投手の座を後輩で大学での公式戦の登板は今まで一度もなかった田中正義(2年)に取られた揚句、その田中が “スピードガン表示が通常のガンより2~4km遅く表示される(by小関順二)” ことで有名な大田スタジアムのスピードガンでありながら151kmをマークし更に完封勝利も上げるなどして一気に田中の方に世間の注目が集まってしまい…と、その実力や実績の割に地味な扱いを受けていたのでこういう目立つ試合で活躍して真に注目すべきは誰かを世間に教えてやれ小松!と密かに彼のことを応援していたら(普段は堅守なはずの)バックにまで足を引っ張られこの始末。どうも俺が肩入れするとその選手は不幸になるらしい―― 例えばうぐなんとかというスラッガーとか閑話休題国際大の先発氏家優悟(4年)。この試合では球速が130kmにも届かない遅さでしかも制球もバラつき気味と、フラフラしたような感じながら真っ直ぐなのかカッターなのか微妙(素人なんで見分けよくつかなくてすまん(汗)な球に低めへのスライダー、そしてフォークでしょうか落ちる系の球を必死に駆使し、球速は遅いながらも球は低めに集める・強打者の前にランナーは出さない・先頭打者は必ず打ち取る、などと基本はしっかり押さえるピッチングで創価大打線を6回まで0点に抑えます。しかし7回裏に氏家もさすがに疲れも見えてきたのか、この回先頭の4番キャッチャー寺嶋寛大(4年)を四球で歩かせるなどしてランナーを二人出したところで打席は序盤の大量失点の原因の一つとなる痛すぎるエラーをしてしまった6番ショート花本。花本は氏家の甘く入った変化球を逃さずフルスイング!打球は一気にレフトスタンドに突き刺さる汚名返上の3ランホームラン!!2点差まで詰め寄り国際大大量リードだった試合を一気にヒートアップさせます。しかし国際大はその直後の8回表、この回先頭はまた友森。…多分この瞬間は、私だけではなくこの球場にいた人間皆がそう思ったはず(確信)。この試合のキーマン的存在になった友森がここでも詰まらせながらセンター前にポトリと落ちるヒットで出塁、そしてこれもまたになりますかね2番岡田の送りバントやら、その他打者もつないで友森を三塁まで送ったところで代打の伊藤陽一(3年)が期待に応えるセンター前タイムリーヒットで終盤に国際大追加点!追いすがる創価大を振り切りまずは東京国際大が先勝しました。
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主力投手陣たち全員炎上 東京新大学野球2014秋季 ~東京国際大×流通経済大 第2戦
東京国際大 0 0 1 0 0 0 0 5 5 11
流通経済大 1 0 1 0 0 0 0 0 0 2
9月28日:岩槻川通公園球場東京国際大 伊田 - 伊藤、西脇流通経済大 生田目、阿部、豊田、小原、岡田 - 角田本塁打:岡田1号(東京国際大)東京新大学野球2014秋季リーグで創価大との5試合にもわたる大激闘を繰り広げた流通経済大と、開幕カードを負け越してしまったもののその後に持ち直しつつある東京国際大との対戦で、前の試合は流通経済大が創価大戦の後遺症を引きずったまま敗戦のような形。この試合では流経大の巻き返しが期待されるところでした。先制したのはその流経大で、1回裏に先頭バッター高橋俊(2年)がサードゴロもエラーで一塁セーフ。送られて打席に入るのは3番大崎健吾(2年)がフルカウントからバットを振りぬくと打球は一、二塁間を鋭く抜けるタイムリーヒットで先制点を挙げます。流経大先発は、本来は第1戦の先発役ながら創価大戦での疲労を考慮してか、この第2戦先発にまわされたエース・生田目翼(2年)。生田目は相変らず素晴らしい球威で、試合序盤などほとんどまっすぐだけで国際大打線を圧倒します。ですが、同時に彼には制球難というスキルが(以下略)。3回表、主将でこの回の先頭バッター・近藤雄介(4年)にストレートの四球で歩かせると、国際大打線はひたすらランナー近藤を送り、ツーアウトながら近藤を三塁に置きます。もうここで国際大の狙いはわかりましたが、生田目もその狙い通り(汗)このタイミングでキャッチャーの取れないボールを投じキャッチャー・パスボール。その隙にランナー近藤がホームインして国際大、ノーヒットで同点に追いつきます。流経大キャッチャー角田祥悟(2年)、この試合でも生田目に振り回されるようで…(苦笑)。ですがここで負けられない流経大も即反撃。同点に追いつかれた直後の3回裏、高橋俊が甘く入った投球を逃さずセンター前ヒットで出塁するとすかさず盗塁、更に送られて一気に三塁まで。1回裏と似たような状況になって、ここでも大崎が、今度はピッチャー強襲ヒットで高橋をホームに招きいれ流経大再び勝ち越します。3回裏に再び勝ち越してもらった後の生田目の投球はますますさえ、国際大打線にヒットすら許さず(但し四死球は毎回のように許す)、7回を終わって2-1と流経大リードが続きます。これまで制球は不安定ながらなんだかんだで失点を最小におさめてきた生田目でしたが、8回表に彼の制球が制御不能に陥り、死球・死球・四球で一死満塁。まったくストライクが取れない状態で、流経大ベンチもこれまで1本もヒットを打たれておらず相手を圧倒していた生田目を諦めざるを得ませんでした。ここで今までノーヒットに抑えられてきた生田目がマウンドを降りると一気に球場は国際大ムードへ。打席に入った岡田裕哉(3年)が流経大2番手・阿部勇星(2年)からきっちり犠牲フライを放って同点に追いつくと、続く打席は国際大3番サード・鈴木邑基(2年)。鈴木は初回に先制点を許すきっかけとなるエラーしてしまい、バッティングでは生田目の前に討ち取られ続けここまでいいところがありませんでしたが、ここではフルカウントまで粘ったところで、彼らしい思いっきり振りぬくバッティングをすると、打球は右中間を大きく破る2点タイムリーツーベースヒット!国際大逆転に成功します。本来、コントロールは良いはずの阿部にまで生田目の制球が伝染してしまったのか、彼にしては珍しくストライクが入らず、更にストレートの四球やワイルドピッチでチャンスが続いたところで5番中西風太(4年)が阿部のきわどいコースに投じたボールをうまく拾い上げてレフト前タイムリーヒット。たまらず流経大は阿部をマウンドからおろし、生田目・阿部と並ぶ主力投手でもある豊田寛将(3年)を急遽マウンドに送りますが、この豊田までも制球が定まらず四球を出した後に主将・近藤もライト前タイムリーヒットでこのイニングだけで5点を上げます。続く9回表には流経大ベンチ、豊田も諦めて小原翔(3年)をマウンドに送りますが、この小原までも大乱調。ランナーがたまったところで同点犠牲フライの岡田が打席に入ります。岡田は小原の初球をフルスイング!打った瞬間入ったとわかるライトスタンドに鋭く突き刺さる3ランホームラン!!国際大打線はこの後も全くアウトになる気配を見せず打線はつながり続け、中西や近藤がまたもタイムリーを放ってこの回も5点。
2-1で試合終盤まで優位に進めていたはずの流経大、終わってみれば2-11の大敗。しかもエース生田目がノーヒットなのに途中降板で、続く阿部・豊田・小原と皆、先発投手も務められる主力投手陣たち全員炎上という悪夢のような試合になってしまいました。特に流経大キャッチャー角田にとってはつらすぎる試合になったかもしれません。リードするピッチャーがことごとく、意図せぬ方へボールが飛び回るか、それとも打たれるかどちらかでしたから。ボールが後ろへ逸れて慌てて捕りに行くこともしょっちゅうだし…しかもそのピッチャーたちが未熟な1年生ピッチャーとかならまだしも、全員主力級の先輩や同輩たちだっただけにもう…ねぇ(溜息)。国際大先発を務めた左腕伊田有希(2年)は、序盤のうちは制球が不安定気味で2失点を喫するも、中盤あたりから変化球・外に逃げるようなスライダーでしょうか?それがよく決まり、打たせてとるピッチングがはまりはじめ、味方が逆転するまで持ちこたえることに成功。高校時代は広島県の総合技術高で、当時の高校野球・中国地区ではトップクラスの左腕として名を上げて国際大に入学。2年生になった今年の春季リーグで主にリリーフとして起用されはじめて活躍し、それが認められて先発も徐々に試されるようになり、この試合では落ち着いたピッチングを披露。終わってみれば完投で、先発としては初白星を獲得しました。
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東京新大学野球2014秋季~1部リーグ総括
先週、全日程を終了した東京新大学野球一部リーグの2014秋季シーズン、簡単な総括みたいなことを今回も書いてみようかと思います。関連記事
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[東京新大学野球2013秋季~1部リーグ総括]
[東京新大学野球2014春季~1部リーグ総括]
2014秋季1部リーグ表彰選手最高殊勲選手 小松貴志 (創価大)最優秀投手 山田修平 (杏林大)首位打者 中西風太 (国際大)最多本塁打 竹内理徳 (杏林大)最多打点 北川利生 (創価大)最多盗塁 竹内理徳 (杏林大)最優秀防御率 秋元秀明 (創価大)最優秀新人 伊藤ヴィットル(共栄大)1部リーグベストナイン投手 秋元秀明 (創価大)捕手 寺嶋寛大 (創価大)一塁手 野倉大南 (創価大)二塁手 柴崎裕介 (共栄大)三塁手 正木健太郎(創価大)遊撃手 竹内理徳 (杏林大)外野手 関口寛己 (国際大)外野手 高橋直樹 (創価大)外野手 石山励雄 (創価大)指名打者 中西風太 (国際大)創価大 順位 優勝 10勝1敗 勝点5↑NPBにドラフト指名された寺嶋寛大今季もエース小松貴志(3年)を中心とした投手陣の安定感と、リーグ屈指の強力打線で優勝&7連覇を遂げた創価大。今季は流経大との5戦に渡る大激闘を繰り広げるも、終わってみれば創価大の貫禄勝ち。そしてそれ以外のカードは危なげなく勝利という感じでした。流経大に対する苦戦や、春に大活躍し全国的な知名度を得るも今季は開幕戦にちょっと投げただけで以降全く登板の無かった田中正義(2年)の現状から、今季の創価大を危ぶむ声もあったようですが、個人的にはむしろ昨季の方がチーム状態も悪く、総合的なチーム力は今季の方が安定していたように感じました。創価の強力打線を引っ張る、主将でキャッチャーで4番の重鎮・寺嶋寛大(4年)の圧倒的な存在感も大きかったです。彼は下級生の頃から将来を嘱望されていてレギュラーにはなっていましたが、その頃はまだ打撃も守備も不安定。チーム内の位置づけはあくまで脇役でしたが、最終学年の今年はおそらく創価大史上に残る選手の一人、といってもいいぐらいの力を攻守に渡って示したのではないかと思いますね、本当に順調に育った選手でした。杏林大 順位 2位 8勝5敗 勝点4↑リーグ最優秀投手・山田修平昨季の最下位から一転。今季リーグに旋風を巻き起こしたといえる杏林大です。今季の開幕戦で東京国際大に黒星スタートもその後に2連勝で勝点を獲得すると、続いて流通経済大にも勝ち越し、その勢いで創立以来最高成績となる一部リーグ2位と、今季の東京新大学リーグをリードした存在でした。1年生時にいきなり先発にリリーフに活躍するもその後低迷していた亀田貴大(3年)が復活して、先発1番手。そして昨季まで不甲斐ない成績が続いていた山田修平(3年)は先発2番手として非常に安定したピッチングを披露し、結果、最優秀投手にまで輝きました。この先発2枚看板が一気に揃ったのが大きかったですね。なにせ昨季杏林大の低迷はひとえに頼れる先発の不在にありましたから。山田など以前より新人戦だの公式戦だの、頻繁に登板の機会を与えられ期待されながらこれまでずっとKOされるマウンドが続いていたのに…それでも起用し続けたことがチーム最高成績につながったわけで、これと見込んだ選手を我慢して使い続けるのがチーム作りの基本、とつくづく感じさせられました。打線も良く、ショートの竹内理徳(3年)は本塁打王・盗塁王・ベストナインに輝く自己最高成績。このリーグは本塁打王が該当なしのシーズンも多いほどホームランが出にくい傾向にあるので、彼の本塁打王にはとくに価値がありますね。杏林大はこのように投打ともにタレントが揃ったチームとなり、来年も活躍が期待されるのではないでしょうか?まぁ、来年よりもまずは、杏林大が初めて出場権を得ることが出来た横浜市長杯(明治神宮大会・関東予選)ですか。選手達には初めての体験を存分に満喫し、あわよくば明治本大会出場も狙ってほしいところです。東京国際大 順位 3位 7勝4敗 勝点3↑大学最後のシーズンを首位打者で飾ることが出来た中西風太今季は開幕カードで躓き、3位に終わった東京国際大。開幕戦を勝利しながら2戦目、3戦目と杏林大に接戦の末連敗し勝点を落としたのが痛かったですね。その後は6連勝&3連続勝点獲得で数字的には巻き返し、一応逆転優勝の可能性もあったのですが、最後の創価大との直接対決では何か覇気が無かったというか士気が低いように感じられた、といったら穿ちすぎかもしれませんが、数字以上に杏林大からの敗戦が国際大から今季のモチベーションを奪ったようにも見えました。今年は横浜市長杯が第10回の記念大会ということで出場枠が特別に増加。各リーグ3位までのチームが参加できるので3位以上が確定した時点で力が抜けた…ってことは無いよね?(汗)以前まで代打のポジションであった中西風太(4年)がタイトル獲得し3年以下にもそれぞれ人材が控えているなど、打者は次々と切れ目なく人材が出てくる印象がこのチームにはあり、来年以降の打線の世代交代もあまり不安を感じさせません。問題は打線より投手でしょうか?創価大打線を安定して抑え込めるクラスのピッチャーが台頭してこんかなぁ(笑)。流通経済大 順位 4位 6勝7敗 勝点2↑大荒れの投手陣を全部キャッチャーのせいにされたらかなわんわ?角田祥吾開幕カード・対杏林大戦を落としいきなり苦しいスタートながら、続く創価大カードで驚異的な粘りも見せて5戦に渡る激闘を繰り広げた流通経済大です。創価大との激戦は東京新大学野球史に残しても良いというぐらいの勝負でした。それはそれで結構なのですが、そこで気力を使い果たしたの?(汗)…国際大と同じく流経大も、これまで安定して勝点を得ていた杏林大に敗れたというのが痛かったのかもしれませんね。それがなければまだ優勝も狙えると、創価大との長期戦に敗れた後の疲労度も違っていたかもしれないです。ただ、創価大とあそこまで戦いができるというのはやはりチームの地力が高い証拠。個々の選手の能力も高く、下位チームにはきっちり勝っています。来年こそはかつてのリーグ盟主・流経大の復活目指してほしいところですが、そのためには投手陣の制球力だよなぁ。四死球やパスボール&ワイルドピッチの多さは要改善かと。共栄大 順位 5位 4勝8敗 勝点1↑今季先発に定着の矢野剛士今季は投打が噛み合わない試合が多かった共栄大。投打ともに選手個々の力は決して悪くは無いチームだと個人的に思っているのですが、どうも打線が点を入れると投手が崩れたり、逆に投手が踏ん張っている試合では打線が拙攻を繰り返したりとまさに噛み合わないシーズンだった気がします。更に今年の共栄大は重要ポジションの選手達が比較的多く卒業してしまうので、来年からの戦いにも不安がありますね。ただその中で、矢野剛士(2年)が先発として使える目処が立ったのは大きいです。彼はまだ制球が不安定な面もありますが、同時にランナーを背負っても落ち着いた投球を今季見せてもいたので、来年から彼が投手陣の柱&チームの顔となる可能性だって充分にあるかと。来年からは心機一転したチームで頑張ってほしいところです。高千穂大 順位 6位 0勝10敗 勝点0↑実はプロ志望届を提出している三ツ間卓也今季はひとつも勝ち星を上げることが出来ずに最下位に沈んだ高千穂大です。昨季シーズン前半は、特に守備などとても1部レベルではないと言い切れるぐらい状態が酷く、対して後半はこれが同じチームか?と見違えるほど状態が上がってきて土壇場で最下位を回避した高千穂大でしたが、今季はずっと、その昨季の前半と後半のチーム状態の中間ぐらい?な雰囲気。昨季前半のように相手とのレベルが違いすぎ、とまでは思いませんでしたが、投打ともに相手より多少は劣ったのがずっと続いていた感はありました。とりあえずは入替戦に勝って1部残留を果たすことが第一ですが、それに勝てたとしても厳しい状況には変わりません。と、いうのはここ数年の高千穂大において、ほとんど全試合で先発かリリーフかで必ず登板していたといっても過言ではないぐらい依存度の高かった三ツ間卓也(4年)&後藤高広(4年)両投手が揃って卒業のため、後輩たちの中で果たして試合を作れる投手がいるのだろうか?という不安があるんですよね…来年、先発ローテクラスなピッチャーのあてがあるのなら問題ないのでしょうが。将来を期待したい選手最後に将来の飛躍に個人的に期待を寄せている選手を紹介してこの総括の記事を締めたいと思います。伊藤ヴィットル (共栄大) 右投左打 内野手 ブラジルからの留学生として来日、本庄一高で大活躍した大型投手・伊藤ディエゴ。期待されて彼は共栄大に進学するも、怪我などもあってさほどの活躍が出来ないまま卒業。現在は中学野球のコーチをしているらしいのですが、そのディエゴの弟・伊藤ヴィットル(1年)が、今年新入生ながら共栄大の3番・ショートという攻守ともにチームの中心となる位置でレギュラー定着するという偉業を成し遂げ、リーグの最優秀新人賞にも選出されました。中学時代、ブラジルの野球全国大会で優勝チームの主軸として活躍したヴィットルは、そのブラジルからの留学生として来日しディエゴと同じ本庄一高に入学します。その本庄一高で慣れない日本語や日本の環境に苦労しながらも遊撃手として活躍。卒業後はやはりディエゴと同じく共栄大を進学先に選び今に至っております。本庄一高時代は日本人離れした全身バネのような躍動感あふれるショートストップだった、という評価は聞いていたのですが、共栄大の試合で彼を初めて見た瞬間から、ヒット性な打球にも追い付いてしまう反射神経と俊足や、そこからのスローイングなど明らかに他の選手とは一線を画しているな、と素人の私にも感じられました。ただ同時に、打球を捕ったはいいけれど、そこから一塁手頭上を大きく越える大暴投をやらかすこともありますが(苦笑)。打撃の方も鋭いスイングで強いライナー性の打球を弾き返すことのできる迫力ある打者ですが、やはりこちらでも、大事な場面であっさり空振り三振など、どのプレーにも凄さと粗さが同居している、身体能力の高い選手によくあるタイプでもあります。ですが、それらの欠点を抑えて余りあるほど、攻守に渡って次に何をやってくれるのか?という期待を持ちたくなる魅力的なプレーヤーであり、怪我にさえ気をつければ近い将来リーグを代表するショートにだってなれる存在だと思いますね。
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